静止画の非可逆圧縮

今更だけど、googleがVP8のイントラフレームの技術を基に新しい静止画フォーマットを発表したことに反応してみる。
Google、静止画フォーマットWebPを発表 - スラッシュドット・ジャパン

動画の非可逆圧縮フォーマットは結構進歩があってかつ主流のフォーマットの移り変わりもそれなりにあるが、静止画についてはそれほど大きな変化はなかった。使ったことがあるのは、プレーンなビットマップに始まって可逆圧縮系だとMAG・PIC・GIFときて白黒ならTiff(G4 fax)・カラーならPNGで落ち着いて、非可逆圧縮系だとJPEGに始まりJPEGに落ち着いている。途中JPEG2000を使っていた時期もあったが対応ソフトが少なすぎて結局JPEGにもどった。つまり20年ぐらいずっとJPEGを使ってきているわけだ。長いな。
かなり昔に作られたフォーマットなので現在の観点から見ると、不満や要望は多い。適当に書き連ねてみる。

  • 表色系が定義されてないというかいろいろな表色系が使えるのにそれを区別する方法がないのはどうよ。標準のヘッダの中にそれぐらい入れておけよ。
  • 8x8固定のDCTってのも。4・8・16ぐらいの選択肢は欲しいかな。できれば画像内で可変サイズにしたいところ。
  • ブロック間の類似度を利用していない。まあ動画系でもこれをする様になったのはH.264からだけど、動画系よりも計算量の縛りがゆるそうだからH.264に先駆けてあってもよさそうなものだけどなあ。
  • 色深度は各色8bit固定なのかな。最近の動向を見るにもっと欲しいところ。
  • 特許問題がどうにかなるならハフマン符号に代えて算術符合を採用してみるとか。


WebPはVP8のイントラフレームの技術を基にしてるとかいってるぐらいだからフレーム内予測は使っているだろうなあ。あれVP8ってイントラフレーム内予測とかあったかな。詳しく知らないけどH.264の対抗だからきっとあるよね。
けどイントラフレームそのままだとするとよく動画で使うYV12しか対応してないんだろうか。それはないと信じたい。最低限RGB・CMYKのどちらかには対応してるよね。